2008年02月10日

梅*卒業式の朝と初恋

昨日は、北野天満宮の近くでのお仕事。

ちょっとお参りしてきました。

そして、初恋の思いでを思い出しました。


今日は、菅原道真公の梅の歌と、わたしの懐かしい、思い出のお話を書きます。


1枚目の写真はポスターです。
2枚目、3枚目は、
昨日の北野天満宮。


昨日は、京都市内もすごいすごい雪でした。

北野天満宮も真っ白でした。


とっても風情があってみとれました。


境内には、たくさんの梅の木がありました。

菅原道真公が梅をすごく愛していたと
言われています。


黄色の梅も咲いていて、ちかずくといい香り。

少しほころんで咲いてる梅林園も、境内のたくさんの梅の木も、

みんなみんな真っ白。

赤いつぼみの色と白い雪。


とっても綺麗でした。


「東風吹かば
匂いおこせよ梅の花
主なしとて
春を忘るな。」



菅原道真公の歌です。

私はこの歌が大好きです。


北野天満宮にお参りしたあと、

近くのケーキの美味しいカフェに入りました。

マスターお勧めのアップルティーをゆっくりいただきました。


カウンター席で、ガスにかけてあるお湯が、
こぽこぽと、ずっと
湯気を出して沸騰続けているのをここちよく見てました。


ここからは、ちょっとこの歌にまつわるわたしの、懐かしい、思い出のお話です。


それは、私が中学3年生の時、卒業式の当日の早朝の事です。


私は一人、とっても、とっても朝早くに学校に行きました。


一人で、馴染みのあった各教室を一つずつ見て回りたかったのです。


よく遊んだ音楽室や、こっそり遊んだ理科室。
会議室や、秘密の部屋。


理科室は私の担任の先生の担当でした。


先生にお願いして、土曜日は、友達とこっそり、お弁当を食べる場所に提供してもらってたりしました。


だから、理科室はとても思い入れがあり、「ありがとう」と「さよなら」を言いにいきました。



早く行ったのはその為。


もう、理科室に来れなくなるな〜なんて、ゆっくり理科室を
一回りしたら、


誰かが急に入ってきてびっくりしました。


振り返ると、その人は、大好きな人でした。

私の片想いの人でした。


え〜なんで!こんな朝早く!!
すっごくびっくりした私。


でも、彼もすごくびっくり!!してはって。。。


「こんな朝早くから、何してるの?」と聞かれ、困ってしまいました。


まさか、「お世話になった理科室に、ありがとう、さよならを言ってるの」とは、言えない。。。


で、「〇〇君は、何でここに?」

と聞き返しました。


「先生にちょっと頼まれて、運びもの!
あっ、ひょっとして、君も?じゃ、一緒に持って!」
と荷物を持つ事に。


以外な展開に驚くわたし。。。


何だか長い包みの端を持って、職員室か校長室に行くらしい。


長い廊下を歩いて、階段を二人で降りて。。。


ちょっと、恥ずかしかったけれど、嬉しい、時間でした。


長い包みなので、階段降りたり、門を曲がる度に
彼は、「大丈夫?」とか
「曲がるから、気をつけて」って声かけしてくれてました。


さすが、彼は優しい。

だから、好きだったんだけれど。
他にも、歩きながら何か話したけれど忘れました。


校長室に着いた時、

私は、こっそり、理科室の方へ戻りました。


「どこいくの?
まだ手伝いがあるよ〜」と、遠い後ろから
彼の声がしてきて


「あっごめんね、ちょっと、用事」といって、

私は廊下を曲がりました。


「何の用事〜?」と、声が聞こえてきたので、

「あとで〜」と答え、私は走って理科室へ急ぎました。


まだ、ちゃんと理科室に挨拶出来てなかったし、、、。


それから、皆がやってくる前に、したい事はまだ、まだあったから。


私が大好きだった自分の教室は3B。


理科室にお礼をいい、3Bの教室に行き、箒で、掃除しました。

そう、自分の教室が掃除したかったのです。

だ〜れもいない、静かな朝、

3Bの教室に、ありがとうって、

いいながら、掃除したかった。



そして、
この菅原道真公の歌を、黒板に
書いたのを覚えています。

何故かふいに思い浮かんで、書いたのです。

暫くすると、2年生の人が数人入ってきて、

また、お互いびっくり。


そして、箒を持ってる私に、

「掃除は私たちがするから」と、優しく、お願いをしてこられました。


2年生「あの〜、暫く教室を出てください。お願いします。」


私「えっ、掃除もう少し、したいんだけど」そう言うと、


2年生の一人が
「実は、卒業式の朝早く、先輩たちの教室を
掃除して、
メッセージなどを書いて、先輩たちにびっくりしてもらおうという、プレゼント企画をしています。
だれも、いない朝の内に計画実行予定でした。
でも〇〇さんがいて、びっくり。
ごめんなさい。 暫く 教室を出てください。」


私「そうなんや、、、 ありがとう。」


2年生「あの、この事は誰にも、内緒にしてくださいね。
2年生を見たのは忘れてください。お願いします。
それから、今、他の2年生が、門を花等で飾りつけしてます。
是非、その門をくぐって、もう一度、学校に入って、教室に戻ってきてください。
教室は今から15分〜20分したら、入れてますから。」と
言ってくれた。


私は「ありがとう。私は誰にも出会わなかった、秘密にしとくね」といい、
にっこり、箒を渡して、教室をでました。


そして、また理科室にいこうとしたその途中、


さっきの彼に会いました。


3B教室に行きそうな彼に、

「今、教室は、入れないよ!」と私は強く言いました。

彼「なんで?」
私「なんでも。」
彼「えっ?なんで? なんか今日、〇〇さん、変な感じ?」
私「変かなあ?」
彼「あっ、そうや、さっきは急に、どっかいっちゃうし!」
私「あっ、あ〜、ごめんね」
彼「いや、それより、なんで教室に入れないん?」
私「教室は、あと10分〜15分で入れるはず、でも、今はダメで。」
彼「ふ〜ん、なんでかなあ?」
私「今は言えないけど、 まあ、後でわかるから。。。」
彼「・・・・・」
焦るわたし。
私「そうそう、学校入ってくる時、綺麗な門くぐってきた?」
彼「なんもなかったけど」
私「あのね、 門を2年生が飾り付けしてるらしくて、後でくぐってあげてね。」
彼「ふ〜ん。飾りつけかぁ。。。 あっ、教室入れないのって、ひょっとして、関係してる?」

さすが、頭のいい彼。ばれてしまった。
あちゃ〜。

私「う、うん、でも、でも、内緒にしてて、2年生にも頼まれたから、。あ〜話してしまったけど、内緒にしてね」

彼「わかった、言わんとくわ」


実際の言葉は少し違うかもしれないけれど、
そんな話をした。


彼は、す〜といなくなり、私は理科室に行くのを止め、


理科室の後ろの裏庭にでた。


そこは花畑や池があり、みんなでタイムカプセルを埋めたりした場所。


そこの木々やお花達が私は好きだった。


そこをゆっくり散歩するのも、卒業式の朝の私のメニューのひとつでした。


その裏庭を歩くと、校庭に続く広い広い階段が出てくる。


朝日に、校庭も階段も眩しく光ってて綺麗。

まだ、誰もきていない卒業式の朝、私はここに座りたかった。


時々、門の方から、たのしそうな2年生の声が響いていた。


階段に座り、ぼんやり過ごしていました。


すると、彼がきて、

「やっぱり、いくとこないよな〜。」
と、 言って、座ってました。


私は、何も言えず、黙ってました。


大好きな片思いの彼との思いがけない時間。

どきどきはしてたけれど、

でも、なんだか、座ってるだけで、
幸せな朝でした。


多分、彼は、私の気持には、全くきずいてなかったと思います。


15分位して、もう教室入れるかもと、
彼は教室の方へ。


私は、校庭にありがとうを伝えて、校門の方へ。


途中、教室を飾り付けしてくれた、2年生に出会った。


2年生「もう教室入れますよ、出ていってもらってありがとうございました」

2年生の女の子「卒業式の当日朝、
箒を持ってる先輩、びっくりしました。
私も、来年は、そうしたいって思ってしまいました。
先輩、3年生と2年生と、色々あったけど、だけど、
それで皆、一杯話出来て、よかったです。先輩は、いつも落ち着いて話してくれてありがとうございました。
2年生は、3年生にいっぱい迷惑もかけたから、
だから、門を飾ったり、教室にメッセージをかいてお祝いしようって皆で決めました、
先輩、色々、ほんとにありがとうございました」

と、なんか途中で涙の2年生。

私もちょっと泣いてしまった。


2年生と3年生、ちょっと、トラブルがあって
何度か話合いをした事があった。

トラブルは、なんだったのか、もう今は思い出せない。


卒業式の朝、2年生の優しい気持を聞いて、とっても暖かなきもちになった私でした。


「先輩、中学は今日で、最後、でも、また高校とか同じかもしれない、また、よろしくお願いします」と

絵顔の2年生。

この時、なんかハグしたような気がします、、、
でも、思い出せない。。。

私は、ちょっと照れくさい気持ちになったのは、本当です。


私「こちらこそ、ほんとに、掃除や飾りつけありがとう。
2年生の優しい気持ちはきっと、3年生のみんなに伝わるね。
ほんとにありがとう♪」
確かそんな話をしました。


そして、3Bの教室に入ると、

「おめでとう」のメッセージや綺麗な
飾りつけがしてありました。

2年生の気持がとっても嬉しかったです。


そして、私が書いた菅原道真公の歌も

そのまま、黒板に残っていました。


梅の季節になると、 時々、思い出すあの頃と、 菅原道真公の歌です。

  


Posted by non at 22:28Comments(0)はっぴいな日々