これは、実話をもとに、私が創ったお話です。
ある日、
散歩にでた園の子供達と、しろつめ草で、首飾りを編んで遊びました。
お天気のいい春の日はお散歩で、しろつめ草、たんぽぽ、木の枝などでよく遊びます。
しろつめ草の首飾りを編んでると、女の子たちは、とっても嬉しそう。
しろつめ草は花の甘い香りがします。
編み方を「教えて教えて」というお子さん
、「作って作って」というお子さん、
じ〜と見てるだけの子供さん。
「お花持ってきてあげたよ」と言うお子さん、
みんな色々で、だからみんなほんとにかわいい。そしてすてき!!
面白くて、楽しい。
一人がしろつめ草を
摘んできてくれると、他のお子さんも、摘んで持ってきてくださる。
沢山のしろつめ草で、ひとつ、首飾りができた。
わ〜い!!
嬉しそうに、みんな、順番に被る。
首飾りになる子、
入らなくて、頭の冠にする子と、また色々。。
さあやちゃんは、首飾りにならなくて、ちょっと不服そう。
みるみるうちに、ほっぺが膨らんでくる。。。
「やだ〜、首飾りがよかった〜」
さあやちゃんはおこりながら、半ベソになる。
はたからみてると、とっても可愛い。
でも、本人は真剣。
私はよしよしをしに近づく。
「そっか、さあやちゃんは首飾りにしたかったんね。 そうなんやね〜。わかる、わかる、とってもわかる。
首飾りにしたかった気持ち、わかるよ〜」と言って話を聞く。
するとさあやちゃんは話をボソボソしだす。。。
さあやちゃん「だって首飾りの方がお姫様みたいやし。。。」
私「そうなんや、首飾りの方がお姫様みたいなんや、 ふ〜ん。」
さあやちゃん「首飾りにしたかったのに。。」
さあやちゃんのほっぺはまだ膨らんだまま。
私「そうなんやね、さあやちゃんは首飾りにしたかったんね。わかったよ〜。 でもね〜、さあやちゃん、頭のお花のわっか冠やから、さあやちゃんお姫様みたいよ。 ほら、お姫様は、ネックレスもするけど、頭に冠もしてるでしょ!。」
さあやちゃんの膨らんだほっぺが、もとにもどり、り
「ほんと? これ冠みたい?お姫様みたい?」と聞く。
私「うん、さあやちゃん、冠をしたお姫様みたい。さあやちゃんにとっても、似合ってるよ〜。」
実際、とっても花冠がさあやちゃんは似合って可愛い。
私「あのね、皆が被りおわったら、わっかを少しはずして、首飾りにしてあげるよ〜」と言うと
さあやちゃんはにこにこ、瞳きらきら。
「え〜、ほんと」
と言いながら、さあやちゃんは、ちゃ〜んと待ってました。
皆が被り終わるのを。
ところが、私が花輪を外すまでもなく、ちゃんと、わっかはずしをやってくれた、小さなお友達がいました。
頭から被り、首輪にして、ひっぱり、
外れると、今度はお腹に巻きます。
そして、ストンと下に。。。
あっというまの出来事。
「あ〜〜〜」という、皆の避難の声にちょっとびっくりな小さなお友達。
私は「大丈夫!大丈夫!」 と言って笑いました。
すると、子供達も笑いました。
ちぎれて外れた花飾りを、今度は、さあやちゃんが首輪にして、満足そう。
似合うよって言うと、
照れ笑いをしてるさあやちゃん。
ほんとにお子さんは可愛い。
それから、。。
「この首飾り、どうする?」というと「撮って」というリクエスト。
それでゆいちゃんと一緒に写メールしました。
そして、写メールして、花飾りを持って、「このはな飾りをどうしよっか!」と私が言ってると、
ともちゃんが、
「ここね、秘密のとうりみちあるんよ。 その通り道に、おいとこ」と言いました。
そうなんです。
この原っぱから、出る小さな小さな通り抜け道があります。
まあ、近道といいますか!
別に秘密ではないのですが。。。
車道に出るのに、遠回りしなくていい、みんなが通り抜ける小さな道です。
そこで、みんなでそこに行きました。
人の通る秘密の通り道の横が少しの茂みになっていて、何故かそこに空いている、穴がありました。
「何の穴かなあ?」と言う私。
「猫ちゃんのトンネルちゃう?」と誰かが。
すると、みんな口々に、「ねこちゃんのトンネルや〜」と言い出しました。
それで、その穴は、猫が通るトンネルになりました。
そしてその猫のトンネルの上に、
外れたしろつめ草の花輪をおきました。
空いてる穴の輪にそって起きました。
可愛い、猫のお花トンネルができました。
そうなると、猫が通るを見たくなります。
「みたいな〜」と言いながら、でも、残念ながら、時間がなく、みんなで、帰りました。
園に戻ってしばらく「猫ちゃん、あのトンネル通ったかな〜?」っと、園の皆の話題になっていました。
ちょうど、園の皆のお昼寝時間がもうちょっとで終わるその頃、
あの広場でふとっちょ猫が可愛い猫のお花トンネルを、通り抜けるました。と、置いたお花が猫の頭の飾りになりました。
猫は「サンキュ」ってウインク。
お昼寝から起きた
園の皆は窓の外を、みて大騒ぎ。
園庭の垣根をゆっくり歩く太っちょ猫。
自慢げに、頭のしろつめ草の冠を見せながら太っちょ猫は歩いてるみたい。
お花の冠がお気に入りのように、
猫はみんなにウインク(^_-)☆
私が、そんなお話を紙芝居にして園の皆にしたのは、皆が、猫のお花トンネルの事を忘れかけた頃でした。